北方領土登記訴訟談話 (上告棄却から20年を迎えて)
 本日2024年2月24日、北方領土マスガタ訴訟の上告が2004年2月24日に棄却されてから20年が経過いたしました。
 そして、北方領土に関する登記の実情は、20年前から何ら進展がないまま今日に至っております。すなわち、当該地に存在する舛潟氏を含めた元島民の財産権は登記上現在も放置されたままの状態が続いております。
 このような実情にある中で、国はこの4月から相続登記の義務化を開始します。相続が開始してから原則3年以内に相続登記をしなければ10万円以下の過料の制裁を課すというものです。北方領土が我が国の領土であるならば、その土地についても相続登記を行う必要性が生じてくることになるわけです。
 したがって、元島民の相続人は、北方領土の土地についても今後は国民の義務として相続登記を行わなければならないことになり、この義務を課した日本国政府自身が元島民の相続登記を拒むということは、大きな矛盾であると言わざるを得ません。
 私たちは、今後も舛潟氏の無念の意思を後世に伝えて行くとともに、北方領土が真に日本の領土であるならば、国は何を為さねばならないかを国民の皆様に強く訴え続けて参りたいと思っております。
 本訴訟に支援をいただいた関係者の皆様には、今後とも故舛潟喜一郎氏の遺志を実現させるべく頑張りたいと存じますので、引き続きご支援をお願いいたします。

2024年(令和6年)2月24日
マスガタ訴訟を支援する会 岩井英典



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